抽象表現と自然界の構造との関係を探る画家・テリー・ウィンタース。
「私自身の想像を超えたものとして絵画は完成する」
ファーガス・マカフリー東京で5月20日まで開催中の個展のために来日したテリー・ウィンタースに、批評家・沢山遼がインタビュー。絵画が生成するシステムとは? 自然との関係性とは?

アメリカ人画家・テリー・ウィンタースは40年以上にわたって近代的抽象表現と自然界の構造のあいだの関係を追求してきた。初期作品の多くでは植物を彷彿とさせる有機的なフォルムが描かれ、それはやがて生物システムの構図、数学的な図表、音楽的な表記、そしてデータの可視化へと発展していく。
ファーガス・マカフリー東京で5月20日まで開催中の個展「IMAGESPACE」では、6点の新作絵画を展示。それは顕微鏡で見た植物の細胞のようにも、あるいは宗教的な宇宙観を図表化した曼荼羅のようでもある。個展のために来日したウィンタースと美術批評家・沢山遼の対話から、彼の作品を成り立たせているものを探る。